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春との再会

by 豆野 仁昭
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春の訪れを告げるように、鶏たちの産卵数が増えてきました。木のチップの代わりに枯れ草のチップを鶏小屋に敷いたら、なんともいい匂いがします。畜産の工業化によって一年中卵が手に入る時代になりましたが、卵は春の食材(人間都合ですが)と呼ぶべきかもしれません。4月ごろからこの卵をふ卵器にセットし、ヒナを育てていく予定です。全国探しても育種までしている平飼い養鶏は極めてまれです(平飼いもケージ飼いも同様に、採卵用鶏はメス雛のみを選別し、オス雛は即殺処分されてしまいます)。
暖かくなり、畑の雑草もいきいきとしてきました。鶏もウサギも無料で手に入る雑草を喜んで食べます。近代の工業的な畜産では、アメリカやカナダから輸入した遺伝子組み換え穀物や牧草を与えます。お金も石油も使います。人を疑うのは好きではないし、自分が馬鹿なだけかもしれないけど、農家も消費者も騙されているんじゃないかという気がします。

鶏卵生産大手「アキタフーズ」(広島県福山市)の元代表が、吉川元農相に現金を渡し、養鶏業界の便宜を図ったという事件が昨年末発覚しました。その目的の一つ目がバタリーケージを無くそうという国際基準案の取り下げ。二つ目が国税が使用される「鶏卵生産者経営安定対策事業」の拡充(同事業は、鶏卵価格が低落した場合に価格差補塡を行う「鶏卵価格差補填事業」と、鶏を殺して鶏舎を空ければ奨励金がもらえるという「成鶏更新・空舎延長事業 」の二本柱)でした。

「工業化による競争力向上」というのは、税金で資材や石油を買って卵を製造したり、税金で鶏を殺させたり、不合理かつ非倫理なふるまいを行う「政治力の強い競争弱者への救済」に見えてきます。アキタのようなバタリーケージがゆえの補助金をもらっている養鶏業者は、政治力の強い競争弱者であり、本来政治が手を差し伸べるべき真の弱者・貧困層ではありません。
政治が多数決による民主制で動く以上、少数派である真の弱者を救うのは優れた福祉国家ではなく、自由主義のもとの経済発展と、民間企業や慈善団体や個人による自発的な利他的行動だと考えられます。小選挙区という死票が多い選挙制度ではさらにその傾向が強くなります。

特定の人々には水(≒お金)がジャブジャブにあって、一部の人々は水がなくて死にそうになっています。水をプールに貯めて泳げる人と、飲み水に困る人。お金がなくても美味しい水には困らない自然が豊かな世界がいいな。地下水が汚染されて飲めない時代が終わるように、日本の社会システムも私達の能力も進歩していくといいですね。

里山搾油所の永田さん宅で沢庵レッスンをしてもらいました!永田さんの奥様みよえさんが、干してくれてあったたくさんの干し大根を樽に漬けるというレッスン。永田さんちで採れた柿渋の皮なども使わせてもらい贅沢。1ヶ月後くらいからが食べごろとのことで楽しみです。この沢庵レッスン、すごくいいですよね!来年、里山自給マーケットとも絡めたりしてできたらいいなぁと感じました。

夫婦で畑から帰ってきたら、息子が一人でパスタを作っていました。小2でこれだけできればたいしたもんだと、我が子ながらに思いました(キッチンはかなり散らかってたのはご愛嬌)。鯖には生胡椒がよく合いました。たっぷりかけていただきました。美味しかった!
情報の流れる量もスピードもすさまじい時代です。一歩間違えれば情報に流されて精神を病んだり、道から外れてしまうような、そんな危うい状況でもある気がしています。子育てにおいても、自分の子どもが流されていかないように、情報と接する時間や媒体を制限したり、食や農といった生命の原点に根を張る体験をさせたり、掃除や食器洗いなどの日常の雑務をやらせるようにしています。また世の中の悪意や詐欺や暴力をためらわない人々の存在を教えることも大事だと思っています。
FACTFULLNESS」などの本を読めば、統計上は世界は人類にとって安全になってきていると言えるのかもしれませんが、薬漬けのケージ飼いの鶏を見れば「生存率⁼幸福」ではないことは繋がって見えてくるのかもしれません。モンゴルの大草原で遊牧生活を選び続ける人々は、私たちの社会をどう見ているのか少し興味があります。

☆1.菜花 白菜とチンゲン菜のミックス。春ですね!お浸し、パスタ、サラダなどに。
2.日野菜カブ  滋賀の伝統野菜。漬物が有名。半分にしてグリルも◎
3.スティックセニョール 茎ブロッコリー。塩ゆでしたりそのままいためたり。
☆4.人参 立春をすぎると花芽がウズウズしてくるころです。黒田五寸人参
5.さつまいも 鳴門金時。ほっこり、天ぷらや大学芋に。
☆6,葉玉ねぎ 豚肉と塩コショウで炒めると美味しい。葉っぱもおいしい。
7,大根 煮物や汁の具、大根ステーキ、大根餅、大根おろしなどに。すこしスが入ってきているのもの出てきましたが、固定種ゆえスが入るのも早かったりします。ご理解いただければ幸いです。今回で終了。
8.里芋(小さめ) 洗ってゆでて皮をむきながら生姜醤油でパクリ。
9.白ネギ 鍋の具や薬味に。柔らかく美味しい時期です。
10.菊芋 じゃがいもとごぼうの間のような味わい。スープの具や炒め物、ポタージュ、漬物にも。細かく刻んで煮込み料理の隠し味にも。
11.人参W 12,キャベツ 13.野沢菜 14. じゃがいも
※葉物は洗ってジップロックやタッパーに入れて密閉して冷蔵すると日持ちします。
☆は今日オススメ野菜。Sセットは6品、Mセット7品、Lセット10品、Kセット14品です。菜は新聞+ビニル袋で密閉して冷蔵保存してください。葉野菜は洗って水気を切って、ジップロックやタッパーなど空気を抜いて密閉容器に。サツマイモは常温保存いれて保存するとより長持ちします。

よろしくお願いいたします。

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