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ビリヤニとコロナウィルス

by 豆野 仁昭
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先日は味噌づくりワークショップにたくさんの方々にご参加いただきありがとうございました。味噌づくりの日に遊びにきてくれたインド人のムケシュがビリヤニを作ってくれたので、紹介したいと思います。
ビリヤニはムスリムの料理です。ムスリムの人々の結婚式では必ず振舞われるそうです。もちろんムスリムに限らず、すべてのインド人が超大好きな料理とのこと。でも作るのに手間がかかるので、基本的には人がたくさん集まるときのパーティー料理だそうです。

まずは叩き割った骨付きの鶏肉(今回はうちの鶏の脚を、薪割り用の鉈でぶつ切りにしました)を、フライドオニオン、ジャガイモ、トマト、ニンニク、生姜、ニンニク、ミント、レモン、色んなスパイス、塩などでマリネしています。マリネの芸術と呼べそうな美しさです。

オイルをひいてマリネを煮込むとこんな感じに。カレーにはマスタードオイルがいいらしいですが、日本ではなかなか手に入りません。

バスマティライスは15分くらい浸水し、茹でるときにオイルとローリエ、シナモン、スターアニス、塩を入れたお湯で煮ます。バラバラッとした食感と味と香りが豊かです。これをマリネ煮込みと挟むように鍋に詰めて、さらに蒸し焼きにしてカレーの香りをライスに移します。

お米とカレーを交互に6層くらい重ねて、蓋をして更に蒸し焼きにしてカレーの香りを移したら、完成。ミントの葉とフライドオニオンが上に散らしてあります。

ライタという人参の付け合せと一緒に食べます。千切りした人参に、塩とヨーグルトを混ぜたソースを絡めるだけです。カレーの辛味をほどよく落ち着かせてくれる名脇役です。「ビリヤニはよく混ぜた方が美味しい」とムケシュが言うのも理解しました。「手で食べるともっと美味しい」「二日目のほうが味がなじんでもっと美味しい」ことも翌日に実感することができました。自分の中のカレーの概念が広がりました。また食べたい!

コロナウィルスが世界的な問題になっています。自分の認識では、日本政府の初動の入国管理や検査体制の遅れ、そして最終的にクルーズ船乗客を隔離はおろか指導もせずに解放したことが、ウィルスの封じ込めにとって致命的な判断だったように思います。現状で、政府が最優先すべきなのは、現場の医療者や専門家の要請に応じて権限やリソースをためらうことなく提供し、検査と治療体制をきちんと整え、正確な情報をオープンに共有することであり、決して学校やイベントなどに対する「自粛要請」という中途半端な責任逃れのための指示ではないと思います。

WHOの報告によれば、

2020 年 2 月 20 日付の WHO の報告 27) によると、中国の確定患者数 74,675 人に対し、 死亡者数 2,121 人(致死率 2.8%)である。一方、中国以外の国と地域の確定患者数は 1,073 人に対し、死亡者数 8 人(同 0.7%)である。 (日本内科学会HPより引用)

とのことです。また17日付の中国国内のデータによる調査では、

発症者の年代をみると50代が最も多く、30~60代で全体の8割近くを占めた。全体の致死率は2・3%だったが、年代別で見ると▽10代から30代が0・2%▽40代が0・4%▽50代が1・3%▽60代が3・6%▽70代が8%▽80代が14・8%――と、年齢が高いほど致死率が高まる傾向がみられた。男女別の致死率は男性が2・8%で女性の1・7%を上回った。 (毎日新聞ニュースより引用)

とのことで、このデータでは10-30代の若年層は他の世代よりも感染者数が少なく、感染後の致死率も低いことが読み取れます。

お金がなければ水や食べ物やエネルギーも手に入らない分業化された社会で、「収束するまで何もしないで家に閉じこもって暮らす」なんて土台無理な話です。月々の支払いは待ってくれません。所得補填や減税などの経済対策も必要だと思います。今回の件で、政治家や官僚というスペシャリストの仕事がこの程度である、という事実が明らかになったことは、少なくとも日本の未来にポジティブに活かしていかなければ、本当に税金の無駄遣いだと思います。公共のためでなく、自身の高給や権力の保身のために働く不適格な人間が許される国家公務員制度には、改善の余地が山ほどあるように思います。

ウィルスの封じ込めに失敗したという仮説が真であるとしても、適切な食事や睡眠、ストレスを貯めない、無理はせずに働き遊ぶ、体調が悪い時はゆっくり休む、悪化したら病院で診てもらう、という普段通りの対処しかないように思います。日本では会社を休むのはすごい気が引けるというある種の強迫観念がありますが、今回を機に病気の際は遠慮なく休んだり、有休を全部消化することが常識になるといいなと思います。また活動の自粛ばかりでは、小さなビジネスや文化の芽を摘むことになります。現政府の保障や仕事が期待できない以上、無理のない範囲で助け合っていくことも大切だと思います。

★今週の循環農法野菜セット
1.じゃがいも 北海道・秋葉さんの自然栽培さやあかね。粉質は中間、ほんのり甘い。
2.スナップエンドウ 例年より早い。甘くてポリポリ。汁の具や炒め物、塩ゆでに。
3.さつまいも 金時(ホックリ)orシルクスイート(ねっとり)。大学芋が食べたい。
4.大根 花芽を付ける頃なので葉を切り落として畑に保存しています。黒っぽいところがあるのはそのせいです。スが入っていたらごめんなさい。今回で終了。
5.人参 千切りにして、ヨーグルトと塩と合わせる「ライタ」というインド料理が、カレーにかけるとメチャクチャ合います。辛いカレーに特に◎。
☆6.九条ねぎ 薬味や汁の具などに。葱も春には花をつけます。その直前がジューシーで一番美味しいと思います。今が旬だと思います。
☆7.春菊(or菜花) 春らしい強い味。チヂミ、天ぷら、胡麻ナッツ和えも美味しい。
8.ルタバガ 別名スウェーデンカブ。皮を剥いて煮こみなどに。生も美味しい。
9.なば菜 虫がついているのでよく洗ってください!春の味。
10.玉ねぎ 北海道、自然栽培の玉ねぎ。変な癖がなくスッキリ美味しいです。
11,そら豆リーフ 生でも美味しい。 12.葉玉ねぎ 13.里芋 14.タワラマゼラン15.ビーツ 16.子持ち高菜 17.ディル

☆は今日オススメ野菜。Sセットは6品、Mセット7品、Lセット11品、Kセット17品です。野菜は 新聞+ビニル袋(野菜用の特殊高級ビニルなので、空気が出入りしないよう、け口を絞って密閉)で包み、冷蔵保存してください。

よろしくお願いいたします。

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