Home 日誌日常 自給を進めれば進めるほど

自給を進めれば進めるほど

by 豆野 仁昭
0 comment

娘の「まぜまぜしたい」リクエストに応えて鬼まんじゅうを作りました。今年はサツマイモが豊作です。品種はベニハルカ、金時、安納芋、紫芋があります。余分にほしい人はご連絡ください。

葉物の野菜も育ってきました。気候もだいぶ冷え込みが厳しくなってきました。これからは成長が遅くなってきますが、甘みを蓄えるようになってきます。そんな変化もお楽しみください。

火を扱うのが嬉しい季節になりました。良い薪を手に入れるのには手間暇かかりますが、この喜びや安らぎのためならという気持ちです。自分は田舎で生まれたわけではないので、今の暮らし方とはかけ離れた消費するのみの生活をずっと送ってきました。こうして少しずつ欲しかったもの、やってみたかったことを手にしてみて、それを獲得したばかりの頃のような高揚感はなくとも、この手間暇かかる生活を手放したいとも思いません。
なんでもかんでも一から自給することは不可能で、世界中の人々が歴史を積み重ねて行く中で、積み上げてきた技術や労力を介して、生活の一部を自給するための道具を手に入れ、利用させてもらっているに過ぎません。もちろん自然界の大恩恵もあってのことです。自給を進めれば進めるほど、人は謙虚にならざるを得ないと感じています。

今年は薪ストーブの脚を外して低く設置してみました。熱は下から上に行くので、多少暖房効果も高まるのと、室内煙突がその分長くなったので、煙の引きがよくなることを狙いました。ネコも早速良い場所を見つけて嬉しそうです。

アースオーブンでピザを久しぶりに作りました。やっぱり美味しい。また近々気心の知れた友人たちとピザパーティーができたらいいなと思います。

高校時代の同級生たちとオークリウールドゥヴァンさんにディナーへ。毎週金曜日の夕方、野菜を届けさせてもらっていますが、この日も朝収穫し届けた野菜がすぐお皿の上に。まさに farm to table だと感動しました。

◯サラダにはフェイジョア、わさび菜からし菜が
◯ホタテの下には我が家のカブや落花生が
◯魚料理にはトロトロの菊芋やサイシン(中国菜花)人参のグラタンが

私たちの育てる野菜は、よく言えば野趣がある、悪く言えばクセが強いのですが、そのよい部分を美しく引き出してくれるシェフの料理にいつも驚かされます。

有機農業はアートのようなものだと思うことが多々あります。もちろん有機農業という括りで、農家を一緒くたに語れるものではありませんが、うちはアートやってるみたいだなと思っています。好きなことをやって生きていく、そこに経済をのせていく。経済をのせていくということは、そこに関わる人とモノを増やしていくことだと思っています。

私たちが畑で育てたアートを、レストランや家庭で進化したアートになり、それを食べた人たちが感動を伝えあう。そんな感じでアートで食べていけたらいいなと思います。自分が美しいと感じるものを信じ続けられる人生を送っていきたいし、各々のそれを信じ行動する人がたくさんいる社会になっていくといいなと思います。

0 comment
0

Leave a Comment

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください