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テロワール

by 豆野 仁昭
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菊芋とジャガイモのマッシュポテト。フランスでは菊芋だけだと強すぎるので、ジャガイモと半々くらいでマッシュポテトにするそうです。美味しかったです。

WWOOFで来ていたフランス人のエリオットがいよいよ帰国で去っていきました。春と秋の2回来て、合計3ヶ月以上は滞在していました。

最後だからと気合を入れて、フルコースを料理してくれました。フランスのバスク地方の料理で、鶏肉とトマトとグリーンチリを効かせた煮込み、バターナッツのプディングのようなもの、フレンチドレッシングがかかったサラダ、カスタードが入ったガトーバスクケーキ、余った卵白とココナッツファインで作ったお菓子を用意してくれました。

彼は仕事を始めると竜巻のようにすごい勢いで進めますが、それ以外はギリギリまでかなりのんびりしていました。3ヶ月もいれば楽しいことだけじゃなく、面倒だけど伝えなくてはいけないこともあったけど、最終的には本音を言い合いながら暮らせる家族のような関係になれた気がしています。

カナダ出身のレネが1週間滞在してくれました。彼女の作る何か料理がキラキラする美味しさがあったので経歴を尋ねたら、実は2つ星のレストランで働いていたとのこと。手打ちのパスタでラザニアとジェノベーゼを作ってくれました。料理はもちろん人柄もとても素晴らしく、色々見習わなければと襟を正されるような思いがしました。

彼女は今ロンドン近郊のオーガニックファームで働いているので、世界の先進的なオーガニックファームの農法だけでなく、ファームに付随する店鋪やレストラン、オルタナティブ教育についても教えてもらえました。

こうして彼女と出会えて、美味しい料理も食べられて、新しい情報や価値観を与えてもらって、色々褒めてもらえて、慎ましくもオーガニックに暮らしてきてよかったなと思いました。

オークリウールさんの秋のワイン会に参加させていただきました。ワインはマルマタの鬼頭さんの取り扱いということで、ぜひお目にかかれればと伺いました。実際にお会いするのは初めてでしたが、自分の農業のやりかたや理念の核心を、野菜の味を通じてすでに見抜かれていたのは本当に驚きでした。どの料理もワインも個性を発揮しながらも、お皿とテーブルの上で調和や相乗が生まれ、様々な会話も弾み、食べ物だけでなく食べるという行為もまた生き物であるような気がしました。

会の中ではこの言葉は出てきませんでしたが、「テロワール」という言葉が自分の心に残りました。土地に根ざした味、そういうものに敏感に気づける人たちとの出会いは、これからも続くであろう自分の農の支えとなるような気がしています。分業による豊かさを享受するにはお金も日々必要ですが、それをただ良しとせず、この地球の限られた幸をなるべく他の生物とも分かち合い、マイナーなまま朽ちて無くなるように生を全うできたらと思います。

★今週の野菜セット
1.ピーマンorししとう うちでは縦に細切りにして炒めて食べることが多いです。レストランではまるごとオーブン焼きで出てきて、ナイフで切って食べました。ちぎって炒める方法を酒徒さんのあっさり家中華のレシピ本で学びました。
2.菊芋 フランスではじゃがいもと半量ずつで、ミルクや生クリームを加えてなめらかなマッシュポテトにします。別名エルサレム・アーティチョーク。独特の風味があって炒めたり汁の具にもおいしい野菜です。日本では味噌漬けや粕漬けが定番です。
炒めてからオムレツにしたり、ポタージュしにたり、ミートソースに入れるのが定番
3.紅芯大根 根はサラダやソテー、浅漬けにも。葉は菜飯や炒め物に。レストランは葉っぱをキッシュに。我が家は茹でてから豚肉の中華炒め丼にしたら子どもも〇
紅芯大根とサラダにするととても美しい。
4.里芋 今回は赤芽なので柔らかめ。あと細かく角切りにしてミネストローネにすると子どももよく食べる。
5.かぶ 近所のピースフルファーム作。柔らかくサラダにもグリルにもなんでも◎。
6,さつまいも 紅ハルカ。ニョッキを作りたい。
7,葉物 夏が長くなり、葉物が収穫できる時期が遅くなってきたように感じます。
8.じゃがいも 自然栽培・北海道の秋葉農園作の男爵。ほっくり甘い。
9.切干大根 10、フェイジョア 半割にしてスプーンで取り出して食べます。チーズケーキに添えて食べると美味しそう。
11.サラダミックス 12,高菜 13,日野菜かぶ 14,冬瓜 15..ズッキーニ
S7, M7 L10, K15です。

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