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農園主カンボジアへ③

by 豆野 仁昭
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プノンペンに2日間滞在後、ケップというビーチリゾートで有名な場所に向かいました。プノンペンから貸し切りタクシーで4時間、バスだと6時間くらいかかります。WWOOFを通じて知り合ったオランダ人のリチャードがマネージャーをしているサラヴォアンホテルにお世話になりました。ソシーの胡椒農園を紹介してくれたのも彼でした。

        

ビーチが目の前の素晴らしい立地です。波はほとんどなく、安全に泳げます。雨季(6-10月)と乾季(11-5月)があり、訪れるなら乾季がおすすめです。

 

1階はカフェバーになっており、Lavazzaのエスプレッソコーヒーやカンボジアビールやカクテル、現地在住のフランス人が作った美味しいバゲットのサンドなど、欧米人好みの食事を提供しています。ここの味付けピーナッツ(こぶみかんの葉やニンニク、唐辛子の効いた)にハマり、自分用のお土産に購入してきました(もう全部食べた^^;)。

乾季なので雨も全く降らず、毎日いい天気でした。外のテラス席でビールを飲みながらぼんやりするのも最高でした。

部屋の様子です。シンプルで明るく、モダンで開放的で、ソファーやベッドも心地よく、自分の家のようにとてもくつろげました。

部屋からの眺めも緑がたくさん、海も見え、本当に気持ちがよかったです。

海外だと人数でなく部屋に対して料金がかかるので、1人旅はもったいないような気もします(移動のトゥクトゥクも)。リチャードは「宿泊料なんていらないよ」なんて言ってくれましたが、気兼ねなくステイするため(バーでビールを好きなだけ飲みたかったので)気持ち程度に支払いをさせてもらいました。

夜のホテルの外観。カフェバーの責任者のシフォンには本当によくしてもらいました。ケップ在住のオランダ人たちも「彼女のサービスは素晴らしい」と褒められていました。

これは初日に食べたメニューにあるチャーハン。リチャードはピザをたべていました。

 

カンボジア料理に興味があるとシフォンに話したら、賄い用のビーフン(キクラゲと鶏モツなどがたくさん入っている)とトムヤムクンを食べさせてくれました。

地元の放し飼いの鶏が食べてみたいと話したら、特別にチキントムヤムを作ってくれました。田舎に行けば放し飼いの鶏がたくさんいました。シフォンも「放し飼いの肉のほうが少し硬いけど、絶対に美味しい。タイから来る柔らかいチキンは味がない」と力説していました。今までで一番美味しいトムヤムでした。地元のマーケットでもカンボジアの放し飼い鶏は、タイやベトナムのブロイラーの倍の値段がするそうです。

朝ご飯は4種類から選べるのですが、自分はいつもこれ。バゲットが美味しくて、これにハムとチーズを挟んで食べるのが日課でした。

ケップの最終日は、旧正月の休みに入り、大量のカンボジア人観光客が押し寄せてきました。前日までの静けさが嘘のようでした。「カンボジア人はなんでわざわざ混んでいるときに来るのか、本当にわからない」と合理主義者のオランダ人リチャード。昔インドネシアのバリでテロがあったときも、その直後は高級ホテルもガラガラですごく安くなったときに、「二回連続でテロが起きる可能性は低い」との見立てで、オランダ人はガラガラのバリで楽しく遊んだそうです。

路上販売のフードトラックや子供向けのおもちゃ屋、アクセサリーショップなどが出現しました。旧正月は日本でいうお祭りや縁日なのでしょう。カンボジアの正月が4月にあるそうで、その時期も混雑するそうです。

 

ケップでは野生サルも沢山いて、ポイ捨てされたゴミの中から、食べ物や飲み物を両手で器用に食べています。餌付けする観光客も残念ながらいて、餌を人間から取るために敵意を示すサルもいます。子どもを抱えたサルの家族の父親はときに威嚇してきたり、攻撃してくるので、木の棒を携行するなど注意が必要です。

カンボジアでは、自分の土地なら放置されたプラゴミは少なく、掃除してあります。だけど身近な公共スペースや誰の土地かわからない所には、放棄されたままずっと片付けられないゴミが散乱しています。公共サービスの不全とともに、きれいにしなければという常識のなさが原因と思われます。仕事として報酬が発生し、責任が割り当てられればやるけど、それ以上やるのは意義を感じない、というのが多数派の常識に見えます。ビーチの近くでハンモックやリクライニングチェアの場所貸し商売をしている人でも、自分の敷地は掃除しますが、目の前のビーチや道路のゴミは気にしません。そしてただ座ってくつろぎながら、お客さんが来るのを気長に待っています。タイ人やベトナム人なら客待ちしながら手工芸などの内職を始めると思います。

多くのカンボジア人は考えすぎない、心配しすぎない、自分の中に疑問や課題を作らない、他人に問題を作らない、仕事を増やさない、変化を好まない、貧しさを許容できてしまう。ストレスは少なそうです(収入も少ないです)。悟りの境地から遠くない態度のような気もしますが、でもお金はほしいのが、カンボジア人らしさであり、そこがチャーミングにも見えてきました。戦争やクメールルージュによる大量虐殺など、歴史的に辛い時代が長すぎた弊害も大きいのかもしれません。いまだに独裁政治といえる状況が続いています。警察官は給料が安く、賄賂を民間人から請求しなければ生活できないそうです。

日本の常識とはかけ離れている生活習慣を見ること、オーガナイズされていない社会を体験する、それが自分にとってアジア旅の最大の魅力かもしれません。

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